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カワイ・レナードの壮絶人生。NBA界イチ笑わない男の苦悩

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生い立ち

レナードは1991年ロサンゼルスのカリフォルニア州リバーサイドで5人兄弟の末っ子として生まれました。

しかしレナードの育った地域は常日頃から事件が起こるような劣悪な環境であり、ロサンゼルスの中で最も治安の悪い地域でした。

周りにも悪影響を及ぼす人がたくさんいたそうです。

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しかし幸運なことにスポーツがそうした悪事から彼を遠ざけてくれました。

初めはバスケのみならずアメリカンフットボールにも打ち込みました。

両方のスポーツをすることにより体重増加や、ボールのキャッチ能力、走力がつきどちらもメキメキと上達していきました。

彼の父親はアメフとの大ファンでレナードにもアメフトの選手になって欲しいと考えていました。しかし幼い頃に見たマイケル・ジョーダンのプレイに魅了された彼は、高校進学の際バスケットボールをすることを選びます。父親はとてもショックを受けましたが、彼の意見を尊重しサポートすることを決めました。

そしてキャニオンスプリング高校に進学しバスケットに打ち込みます。しかし両親が離婚し、母親に引き取られたレナードは仕事の都合上転校せざるを得ない状況になりました。

バスケの推薦で途中から高校に入学することは難しいことでしたが、マーティン・ルーサー・キング高校が彼の才能を見出し、入学を許可してくれました。

高校でも実力をメキメキ伸ばし続け高校3年の時には22.6得点、13.1リバウンド、3.9アシスト3.0ブロックという成績を残すまでになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

人生で1番の不幸

しかし悲劇は突然訪れます。2008年、地元で24時間営業の小さな洗車屋を経営していた父親が、何者かによって銃で撃たれ〇されました。43歳でした。未だに犯人は逮捕されておらず、動機もわかっていません。

 

レナードは大きなショックを受け、心はズタズタに打ち砕かれました。両親が離婚してから毎晩電話をかけ学校のことやバスケのことなどを相談していた彼にとって、父親は親友のようで理想の指導者でもあったからです。

 

 

父親の死を受けここから、レナードのバスケに取り組む姿勢が変わっていきます。

毎朝5時に起きてコートに向かい、授業が始まるギリギリまで練習し、普段の練習が終わった後も3つの異なるジムでトレーニングを始めました。

全てのエネルギーをバスケットに注ぎ込み、父との約束であったNBA入りを本気で目指し始めます。

大学はサンディエゴ州立大学に進み、当初得意だったディフェンスやリバウンドだけでなくオフェンス面でも成長していきました。

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初年度には平均12.7得点、9.9リバウンド、2年生の時には平均15.5得点、10.6リバウンドと着実に成績を伸ばしていきます。

彼の持つ異常なウイングスパン、高い跳躍力、独特な雰囲気をNBAスカウトも注目し始めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

念願のNBA入り

2011年レナード20歳の時、ドラフト全体15位でインディアナペイサーズに指名され、見事父との夢であったNBA入りを果たします。

しかし指名された5分後に他の選手とのトレードでスパーズに移籍しました。(NBAではよくあることです)

 

 

スパーズでの1年目はリーグ屈指のツーウェイプレイヤー(オフェンスもディフェンスもうまい選手)としてその実力が認められます。

その後も彼の持つ異様に長いウイングスパンで相手チームのエースをディフェンスし、異常にでかい手でリバウンドを奪っていきました。

ティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリといったベテランプレイヤーともうまく融合し、勝ちを重ねていきます。

 

そして3年目の2014年、スパーズはファイナルでマイアミヒートを倒しNBAチャンピオンに輝きます。

レナードはNBA界のキングことレブロンジェームズを完璧に抑え、見事ファイナルMVPを獲得しました。これはNBAで3番目に若い年齢での受賞で、一気にスター選手になりました。その後も着実にスパーズで成績を残し続けます

 

 

 

そして2019年にはラプターズへ移籍し、わずか1年目でチームを球団初優勝へ導き一躍スーパースターになりました。

 

 

 

 

 

 

 

レナードという選手について

レナードはコートを一度コートを離れると、物静かで控えめな人に変わります。NBAで最もミステリアスで感情を表に出さない選手です。スターになってもお金や名声に全く興味がないように見えます。自分の車も学生時代に買ったものを今でも使っているほどです。

しかしバスケットボールに対する情熱は誰にも負けません。ただ純粋にバスケットが上手くなりたい一心で毎日厳しいトレーニングに励んでいます。

彼はインタビューでこんなことを言っています

 

 

僕はヒーローになるためにバスケットボールをプレイしたいとは思わない。自分のやるべきことをしっかりやるだけさ。

チームが勝てればそれでいいんだよ。

 

 

 

 

彼のバスケに対する姿勢がよく伝わってきます。

 

 

 

また彼の右腕のタトゥーには父親の名前が彫られた墓石とそれを取り囲む翼の生えた天使が描かれています。

そう彼がレナードを素晴らしいプレイヤーへと導きました。バスケットボールの世界で最高のプレイヤーになることを天国にいる父親に証明することが彼の使命なのです。